任意売却時に発生するハンコ代とは?相場や発生するケースを解説

任意売却時に発生するハンコ代とは?相場や発生するケースを解説

住宅ローンの返済が難しくなると、任意売却で自宅を売却することも考えるでしょう。
任意売却の際、債権者が複数いる場合には、ハンコ代といった費用が発生する可能性があるので注意が必要です。
今回は、ハンコ代とは何か、その相場や発生するケースなどについて解説していきます。

任意売却において発生するハンコ代とは

任意売却において発生するハンコ代とは

住宅ローンは十年単位の長期間において返済していきますが、なかにはさまざまな理由により、その返済が滞ってしまう方もいるでしょう。
1~2か月ほどの滞納であれば初回に限り金融機関も大目に見てくれる場合もありますが、数か月にわたり返済が滞ってしまうと、その金融機関もついには動き始めます。
まず、支払いを促す督促状が送付されてきますが、この時点で何も進展がなければ、返済の義務と返済期限を示した債務の履行を要求する催告書が送られてくるのです。
この催告書に対しても債務者がアクションを起こさない場合、債権者である金融機関は地方裁判所に申立てをおこない最終的に自宅が競売にかけられてしまいます。
また、一方では任意売却といった方法もあり、こちらは債務者が債権者の同意を得たうえで、物件を市場に出して売却するもので、競売と比べると高値で売れやすくなります。
住宅ローンの返済ができない場合、自宅を売ってその売却代金を返済に充てるわけですが、ローンの残債のほうが売却代金より多いケースでは売却ができません。
その理由としては抵当権があり、これはいわゆる担保としての役割を持ち、ローンを完済しなければ、その抵当権の抹消はおこなわれない決まりになっているのです。
つまり、残債のほうが多いオーバーローンであれば、売却したところで完済できる額には届かない金額であるため、抵当権抹消もできず売却できません。
ただ、融資した側の金融機関としては、返済が見込めず多額の未回収金を抱えるよりは、完済とはならずとも、なるべく多くの回収が望める競売や任意売却のほうが良いわけです。
任意売却は金融機関の承諾があれば、一般の物件と同じように市場での売買が可能ですが、このとき金融機関からの承諾を得るのが困難な場合があるのです。
借入先が1つであればその債権者の承諾を得るだけで済みますが、借入先がほかにもあった場合、その借入先すべての合意がなければ任意売却ができなくなります。
複数の借入先が存在するとき、もっとも多くの額を融資しているところを第1抵当権者、次に多いのが第2抵当権者、そして第3抵当権者などと呼びます。
そして任意売却による売却代金は、ほとんどのケースでは第1抵当権者が独占してしまい、結果的に第2抵当権者以降の後順位抵当権者には配当は回っていかないのです。
つまり、後順位抵当権者としては、合意してその物件が売れたところで売却代金がもらえる確証はなく、未回収金だけが残ってしまいます。
第2抵当権者などの後順位抵当権者にとっては、合意してもメリットがないため、任意売却に出したい債務者との間に駆け引きが生じ、ここでハンコ代が登場するのです。
つまりハンコ代とは、後順位抵当権者から合意を得るための、いわば協力依頼料として支払うお金で、担保解除料とも呼ばれています。

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任意売却をおこなう際のハンコ代の相場について

任意売却をおこなう際のハンコ代の相場について

先述したように借入先が複数ある場合、債務者は後順位抵当権者の協力を得るために、ハンコ代を支払う必要が出てきます。
もしハンコ代を支払わず協力も得られなければ、第1抵当権者は物件を競売にかけてしまうしかなく、そうなると売却価格が市場価格の約7割と大幅に低くなってしまいます。
そういった事態を避けるためにも、ハンコ代についてはしっかりと用意する必要がありますが、では一般的にどれくらいの金額を用意しておけば良いのでしょう。
抵当権者が複数いる場合は、第1抵当権者以外の後順位抵当権者全員に対し、担保解除料として順位に応じた額を支払わなければいけません。
もちろん順位が高いほどその額も高くなるわけですが、その額は規定などで定められているわけではなく、あくまでも個別の交渉により決定されるものです。
ではその額についでですが、まず第2抵当権者に対しては30万円、第3抵当権者には20万円、そして第3抵当権者には10万円が相場となっています。
この相場の出どころは、住宅金融支援機構が目安として定めた独自のものですが、多くの銀行や金融機関はこの相場を参考としています。
このようにハンコ代は決して安い金額ではなく、債務者としては大きな負担となりますが、なかには値上げ交渉を持ち出す債権者もいるでしょう。
債権者の合意がほしいためにこうした交渉に乗ってしまいがちですが、もともと後順位抵当権者は回収できないのが現状です。
交渉が決裂して競売になると売却代金が低くなり、それに困るのは後順位抵当権者であるため、合意せざるを得ない状況となります。
つまりそういった後順位抵当権者に対しては、多くても10~30万円までの支払いをひとつの基準としておくと良いでしょう。
ただ貸金業者や商工ローンなど、住宅金融支援機構以外の債権者である場合、相場は10~100万円にもなるケースもあり、場合によっては相場以上の額が必要です。

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任意売却でハンコ代が発生するケースとしないケース

任意売却でハンコ代が発生するケースとしないケース

ハンコ代は必ずしも発生するわけではなく、債権者の数や売却額によって異なります。
債権者が複数いる場合は、そのすべての債権者に合意を得る必要があるため、もめることになるでしょう。
ハンコ代が発生するケースは「債権者が複数いて、売却額が債務額を下回る場合」です。
つまり、ハンコ代が発生する場合とは、合意を得る段階で債権者と折り合いがつかず、お金を支払って解決しなければならない場合となります。
逆にそのもめごとの原因がなければ、お金を支払う必要がないわけで、たとえば債権者が一人であれば、売却代金の配分でもめる相手がいないため、ハンコ代も発生しません。
オーバーローンによって、売却代金でも完済ができない場合も、債権者と債務者との協議によってその後の支払いが決まるため、ここでもほかの債権者とのもめごとはありません。
では次に、債権者が複数いてもハンコ代が発生しないケースを見ていきますが、そもそも配分でもめるのは後順位抵当権者にその配分が回らないのが原因です。
しかし、売却代金が債権の合計額以上になれば、第1抵当権者への返済が終わってもまだお金が残っているため、後順位抵当権者にまで配分が回りハンコ代は発生しないのです。
また、債権者同士でハンコ代が発生するケースもあり、これは後順位抵当権者が第1抵当権者に対して、配分交渉を優位に進める方法のひとつとなります。
この手段は裏ハンコ代とも言われ、後順位抵当権者が任意売却に反対の態度を示し、第1抵当権者に対しハンコ代を請求するものです。
しかし、第1抵当権者が競売の申し出をする場合もあるうえ、債権者が複数人いるケースでは、簡単に任意売却できない可能性もある点に注意しておきましょう。

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まとめ

住宅ローンの返済ができなくなった場合、自宅を売ってその代金を残債の返済に充てなければなりません。
その売却方法としては競売のほかに任意売却がありますが、債権者が複数いる場合はすべての債権者の合意が必要です。
このケースでは、ハンコ代が発生する可能性があるため、その費用の捻出も考慮に入れておく必要があります。


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