住み替えローンのメリット・デメリット!利用するときの流れも解説

住み替えローンのメリット・デメリット!利用するときの流れも解説

ライフスタイルの変化にともない、住宅ローンの返済中であっても住み替えを検討される方が増えています。
転職や転勤、あるいはご家族構成の変化など、さまざまな理由で新たな住まいをお探しの方は、住み替えローンの利用がおすすめです。
本記事では、住み替えローンとはなにか、メリット・デメリットや利用するときの流れを解説します。

住み替えローンとは?仕組みや活用シーン

住み替えローンとは?仕組みや活用シーン

現在の住宅にローン残債がある場合でも、新しい住まいへの住み替えは可能です。
一般的な方法としては、現在の住宅を売却し、その資金でローンを完済したうえで、新居の購入に向かうというものです。
しかし、売却金額がローン残債に満たない場合はどうすればよいのでしょうか。
そんなときにおすすめなのが「住み替えローン」です。

住み替えローンとは

住み替えローンとは、現在の住宅ローンの残債と新居の購入資金を一括で借り入れできる便利な商品です。
一部の金融機関では「買い替えローン」とも呼ばれます。

住み替えローンの仕組み

住宅ローンを利用する際は、購入する不動産に対して抵当権の設定が必要です。
抵当権は、万が一の返済不能時に備えて、住宅を担保として金融機関に提供するものです。
通常、住宅を売却する際にはこの抵当権を抹消する必要がありますが、ローン残債がある場合は完済するまで抹消できません。
住み替えローンを利用すれば、この残債を含めて新たなローンを組むことができるため、スムーズに抵当権を抹消し、新居への住み替えを実現できます。

住み替えローンの活用シーン

住み替えローンは、主に新しい住宅を購入して引っ越す際に活用されます。
ただし、以下のケースでは利用できませんのでご注意ください。

●投資目的で賃貸物件を購入する場合
●新居に住まない場合
●現在の住宅を売却して既存のローンを完済している場合


住み替えローンでは、新しく購入する住宅が担保となります。
そのため、実家への引っ越しや、現在の住宅を売却後に賃貸用物件を購入するような場合には、このローンを利用することはできません。
また、現在の住宅を売却しても、その売却益だけでは既存のローンを完済できない場合です。
住み替えローンの特徴は、新しい住宅購入のためのローンに、現在の住宅ローンの残債を上乗せして借り入れできる点にあります。
つまり、現在の住宅の売却益でローンを完済できる場合は、住み替えローンを利用する必要はありません。
現在の住宅ローンを完済し、さらに新居の購入資金も必要な場合は、通常の住宅ローンを検討するのが一般的です。
重要なポイントとして、住み替えローンを利用する際は、新しく購入する住宅が担保となるため、ローン契約者がその新居に実際に居住する必要があります。

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住み替えローンのメリット・デメリットとは?

住み替えローンのメリット・デメリットとは?

住み替えローンを利用する前に、メリット・デメリットも把握しておくと、判断に役立ちます。

住み替えローンのメリット

住み替えローンの最大のメリットは、資金不足でも住み替えが実現可能な点です。
自己資金や売却資金だけでは住宅ローンの完済が難しい場合でも、住み替えローンを利用すると新居への引っ越しが可能になります。
転勤、子育て、親の介護など、さまざまなライフイベントに柔軟に対応できます。
また、仮住まい先の家賃など、費用削減できる点もメリットです。
通常、現在のお住まいを先に売却する場合、新居への入居までの間、仮住まいが必要となり、家賃や敷金、礼金などの追加コストが発生します。
住み替えローンを利用すれば、現在のお住まいの売却と新居の購入を同時におこなえるため、これらの中間コストを削減できます。
また、引っ越しも1回で済むため、移転費用の節約にもつながりますね。
二重ローン回避によるリスク軽減もメリットです。
新居を先に購入する場合、一時的に2つの住宅ローンを抱えることになり、返済管理の負担が増加します。
住み替えローンでは、現在のお住まいの残債と新居のローンを一本化できるため、資金管理が簡素化され、返済の遅延リスクを軽減できます。

住み替えローンのデメリット

デメリットは、金利が通常の住宅ローンより高い点です。
一般的に、住み替えローンの金利は年2~4%程度で、通常の住宅ローン(年1%未満の場合もあり)より高めです。
そのため、借り入れ額の増加と相まって、月々の返済負担が大きくなる可能性があります。
また、融資の審査基準が厳格な点もデメリットです。
とくに、年収に対する年間返済額の割合(返済負担率)が重要視されます。
自動車ローンや奨学金など、他の借り入れ金も審査に影響するため、ご注意ください。
取り扱っている金融機関が限定的な点もデメリットでしょう。
住み替えローンを提供する金融機関は、通常の住宅ローンに比べて少数です。
選択肢が限られるため、自身のニーズに完全に合致する商品を見つけにくい場合があります。

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住み替えローンを利用するときの流れ

住み替えローンを利用するときの流れ

住み替えローンを利用して新たな住まいへの引っ越しをお考えの方に、利用の流れと準備すべき事項について解説します。
計画的に進めると、スムーズな住み替えが実現できます。

STEP①現状把握と事前準備

住み替えローンの利用を検討される際は、まず以下の点をしっかりと確認し、準備を整えることが重要です。

●現在の住宅ローン残債の確認
●現在のお住まいの売却相場の調査
●自己資金の状況確認
●所得証明書類の準備


売却相場は、不動産会社による査定や、近隣の類似物件の売却価格などを参考に、おおよその売却価格を把握しましょう。
また、貯蓄額を確認し、新居の頭金としてどの程度充当できるかの検討も必要です。
住み替えローンの申し込みの際は、前年度の源泉徴収票や確定申告書など、収入を証明する書類をご用意ください。
これらの情報を整理すると、住み替えローンの申込みや、新居選びの際の予算設定がスムーズに進みます。

STEP②住み替えローン取扱金融機関の調査

住み替えローンは、大手銀行から地方銀行まで、多くの金融機関が取り扱っています。
以下の点に注意しながら、最適な金融機関を探しましょう。

●金利比較
●融資条件の確認
●シミュレーションツールの活用
●複数の金融機関の比較


住み替えローンは、通常の住宅ローンより金利が高めですが、金融機関によって異なります。
キャンペーンなどの情報もチェックしましょう。
また、住み替えローンは、一般的に審査基準が厳格ですが、金融機関ごとに条件が異なります。
多くの金融機関が提供する融資額シミュレーションを利用し、具体的な返済計画を立てましょう。
金利だけでなく、融資条件や付帯サービスなども含めて総合的に比較検討することをおすすめします。

STEP③住み替えローンの申し込み(事前審査)

金融機関を選んだら、次は事前審査のお申し込みです。
この段階では、以下の点にご注意ください。
審査期間
通常2~3営業日程度で結果が出ます。
審査項目
主に以下の項目について審査がおこなわれます。

●年収
●勤務先の状況
●頭金の有無
●借入希望額
●その他の債務状況


そのほか、売却・購入の順序による違いもポイントです。
現在のお住まいを先に売却する(売り先行)場合は、ローンの返済可能額や新居の予算が具体的に立てやすくなります。
反対に、新居を先に購入する(買い先行)場合は、新居を担保にローンを組むため、借り入れの見通しが立てやすくなります。

STEP④融資実行

事前審査通過後は、本審査がおこなわれる流れです。
本審査では、信用保証会社による詳細な審査がおこなわれます。
所要期間は、約2~3週間です。
本審査通過後、融資が実行され指定口座への資金振込がおこなわれます。
住み替えの場合、理想的には融資実行日に旧居の売却と新居の購入を同時におこないます。

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まとめ

住み替えローンとは、住宅ローンの返済中でも新たに借り入れをして新居を購入できるローンのことです。
現在の住宅ローンを完済できなくてもローンを組んで新居を購入できるメリットがあり、審査が厳しい点がデメリットです。
利用の流れは、残債等の確認、金融機関の比較、事前審査の申し込み、本審査通過後に融資が実行されます。


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