2024-11-18
相続した土地は、次の所有者にとっても使い道があるとは限らず、第三者へと売却される事例も多いです。
しかし、土地を売り出しても買い手が付く保証はなく、想定どおりに手放せないリスクには注意が必要です。
そこで今回は、相続した土地が売れない理由や、売れ残るとどうなるのか、そして有効な対処法を解説します。
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相続した土地が売れない理由は、1つだけではありません。
知っておきたい主な理由は、以下のとおりです。
相続した土地が売れない理由は、まずエリア面の問題にあります。
土地の買い手は、物件そのものだけでなく、立地も重視しているものです。
近くに駅や商業施設などがある土地は便利であり、多くの買い手から好まれるため、売却には有利です。
一方、駅から遠かったり、周囲にお店が何もなかったりすると、不便だとして買い手からは避けられてしまいます。
また、多くの方から敬遠される施設、たとえば墓地や汚水処理場などが土地の近くにあるときも、同じ状況となります。
さらに、電気・ガス・水道などのインフラが整っているエリアかどうかにも、注意したいところです。
基本的なインフラのない土地は使いにくく、売り出しても買い手がなかなか見つかりません。
相続した土地が売れない理由は、土地の形状にもあります。
土地と一口にいっても形状はさまざまで、正方形や長方形のようなきれいなものばかりではありません。
細長いもの、三角形のものなど、きれいな形になっていない土地、いわゆる不整形地も多いです。
また、敷地のなかに「のり面」が多く、実際に使用できる範囲が狭い土地も一部見られます。
買い手にとって、形状の良くない土地は自宅などを建築しにくくて不便です。
そのため、不整形地などを相続後に売却しようとしても、買い手からは形を理由に購入を見送られる傾向にあります。
売り出している物件の地盤が軟弱なことも、土地が売れない主な理由のひとつです。
地盤の強度は物件次第であり、建築や地震などにあまり耐えられない軟弱地盤も珍しくはありません。
軟弱地盤の土地は、予定していた建物が造れないなど、さまざまなリスクが予想されるため、買い手からの人気はいまひとつです。
軟弱地盤の可能性があるのは、造成工事によって生まれた土地です。
たとえば、盛り土や埋め立てなどによって生まれた土地は、地盤の強度に注意が求められます。
相続した土地がどのような経緯で生まれたのかわからないときは、過去の記録を一度調べてみましょう。
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相続した土地が売れないと、所有者はさまざまな不利益を被るものです。
トラブルや損失を少しでも抑えるため、具体的にどうなるのかは事前によく確認しておきましょう。
土地を相続した方は、物件の新たな所有者となるため、固定資産税の納付を求められます。
固定資産税とは、建物や土地を所有している方に課せられる税金です。
課税条件はあくまで物件の所有であり、使用や収益とは関係ありません。
また、課税期間に終わりはなく、物件を所有している限りは納税を毎年求められます。
そのため、相続した土地が売れないと、固定資産税を毎年負担し続ける形となってしまいます。
売却期間が長引くほど損失が拡大していくため、固定資産税で家計がどうなるかには、しっかり注意しておきましょう。
大雨や地震などの発生時、自分の土地が崩れて第三者に損害を与えるリスクがあります。
実際に損害を与えてしまうと、土地の所有者が責任を問われる点には注意が必要です。
相続により所有者が入れ替わっているなら、新たな所有者が損害賠償などに応じなくてはなりません。
また、災害発生時に自分の土地がどうなるかは誰にも予想できず、人命が失われる事態も起こりえます。
人命に関わる事態が万一起きると、損害賠償の負担がより重くなります。
土地を所有するうえでの管理や責任を引き受けられないなら、早めに土地を手放したほうが安心です。
しかし、土地を手放したくとも買い手がつかないときは、所有者としての責任をいつまでも負う状態となってしまいます。
相続した土地に建物があるときは、その建物がこれからどうなるかにも注意が求められます。
建物も土地と同じく、所有者に一定の管理責任があるためです。
建物が老朽化して倒壊し、周囲に損害を与えたら、所有者は損害賠償に応じなくてはなりません。
また、建物をしっかり管理していないと、不審者が侵入するなどのトラブルが起き、火災につながることもあります。
そのため、所有者としては建物が今後どうなるかをしっかり予想し、適切な管理を考える必要があります。
このような管理の手間や負担が、相続した土地が売れない以上は続く点にも注意しましょう。
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相続した土地が売れないときにどうなるかをふまえると、たとえ人気のない物件でも、相続人にとって不要ならうまく手放したいところです。
売れない土地を相続したときに有効な対処法は、以下のとおりです。
相続の時点では売れない土地であっても、新たな所有者のほうで手をくわえたときは別です。
買い手から敬遠される問題がなくなれば、普通の土地として購入される可能性があります。
たとえば、敷地の境界線があいまいで、隣人とのトラブルが懸念されていたなら、売却前に境界を確定するのが有効です。
土地に残っている古い家屋が売れない原因だったなら、売り手側で事前に建物を解体するのがひとつの対処法です。
土地の立地や形状など、解決が難しい問題なら、売却のターゲットを工夫してみましょう。
一般的に好まれない土地も、隣地の所有者にとっては、自分の敷地を拡張できる良い物件となります。
そのため、隣地の所有者と交渉すると、条件の良くない土地でもうまく売れることがあります。
土地を誰かに寄付するのも、売れない土地への良い対処法となります。
寄付だと土地を引き渡しても所有者は何も得られませんが、不要な物件を引き取ってもらえる可能性は高くなります。
寄付の交渉相手としては、売却のときと同じく、隣地の所有者が比較的おすすめです。
寄付の相手に心当たりがないときは、自治体にも一度相談してみましょう。
自治体は土地の寄付を一般的に受け付けていないものの、防災などの目的で例外的に応じることがあります。
なお、対価なしで土地を譲渡すると、受け取った相手に贈与税が課せられかねません。
隣地の所有者など、一般の方に寄付するときは、課税のリスクも伝えておいたほうが無難です。
売れない土地による負担や手間を避けたいなら、相続放棄が有効な対処法となります。
相続放棄を選べば遺産相続を辞退できるため、条件の良くない土地を受け取らずに済みます。
ただし、この対処法を選ぶと、ほかの遺産もすべて受け取れなくなる点に注意が必要です。
また、相続放棄はいつでも選べるものではなく、相続の発生から3か月以内でないと実行できません。
タイミングが限られる対処法なので、希望するときはスケジュールをよく確認することが大事です。
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相続した土地が売れない理由は、所在地が駅から遠いといったエリアの問題や、敷地が細長い・三角形であるといった形状の問題などにあります。
土地が売れないとどうなるかといえば、固定資産税が毎年発生するうえ、所有者としての責任をいつまでも求められてしまいます。
売れない土地への対処法としては、買い手から敬遠される問題を解決してから売り出すことなどが有効です。
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